存在証明
目に見える評価や証がなくたって充分だと、思える人がいちばん強いのだ
ほんとうにうつくしい人というのは、それを求めていないのだ
大衆からの評価を気にするからこそ、心も貧しくなっていくのだ
って、んなこともう5年前から知ってるわぼけ
いまさらそんなこと言われてどうしろと?
知っててなお気にする、治らない
だからくるしいんでしょ、いらない劣等感抱えてさ
こんなん捨てたいに決まってるじゃん
捨てられないからまだ抱えてるんじゃん
わかってくれなくてもいいけど、そういうもんなんだよ
うつくしい人を知っている
顔だけでなく、心もうつくしい人
彼女は求めない
いまあるものの大切さをわかっていて、だいじにできる人
わたしとはちがう人
ないものねだりも嫉妬も、無駄なあがきもしない人
生き様すらも、うつくしい人
心の貧しさ、隠せないよね
醜くもがいてるのも、隠せてない
いつだってぐらぐら揺れているのも、ぜんぜん隠せない
それでも、隠せてない傷が愛しいって言ってほしいね
見えちゃってるからかわいいって言ってほしいよね
こぼした涙も汚い欲張りも、こらえる弱さもなけなしの強がりも、ぜんぶぜんぶわたしのためのものだから
凛と前を向けなくたって、現状を愛せなくたって
この感情たちだけが、わたしのためだけに存在してくれているものだから
だいじにしたいな、だいじにしてほしいな
あなたの感情が報われますように
報われない感情がいなくなりませんように
わたしの心をどうしたって支配する感情が、見て見ぬふりをしている感情が、誰に見てもらえなくたってわたしの存在証明だ